小特集 C型肝炎治療update 2013 ~次世代・直接作用型抗ウイルス剤の可能性をさぐる~
1.C型肝炎治療の過去・現在・未来
林紀夫
1
1関西労災病院・病院長
pp.2203-2210
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201309125
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C型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法は,Peg-IFN/RBV(ペグインターフェロン/リバビリン)併用療法から,プロテアーゼ阻害剤をはじめとするC型肝炎ウイルス(HCV)選択的抗ウイルス剤を用いた治療へ,新たな展開を迎えようとしている。第二世代プロテアーゼ阻害剤は抗ウイルス活性が高く,副作用もほとんどないことより,今後のC型肝炎治療の中心的な薬剤になると考えられる。日本でも,今年の秋にSimeprevirが承認されると,従来の治療に代わりSimeprevirとPeg-IFNα/RBVの3剤併用療法がC型肝炎に対する第一選択薬になると考えられる。さらに,HCV選択的抗ウイルス剤の組み合わせによる治療も臨床試験が進んでおり,今後C型肝炎の治療は大きな変貌を遂げると思われる。