小特集 C型肝炎治療update 2013 ~次世代・直接作用型抗ウイルス剤の可能性をさぐる~
2.C型肝炎治療薬の研究・開発~世界的な動向について~
平松直樹
1
,
小瀬嗣子
2
,
林紀夫
3
1大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学講師
2大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
3関西労災病院・病院長
pp.2211-2217
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201309133
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
C型肝炎に対する抗ウイルス療法は,ペグインターフェロン/リバビリン併用療法の時代から,C型肝炎ウイルス(HCV)選択的抗ウイルス剤であるDirect Acting Antivirals(DAAs)を中心とした治療へと変遷しようとしている。第一世代のプロテアーゼ阻害剤:テラプレビル/ペグインターフェロン/リバビリン3剤併用療法に続き,近く第二世代のプロテアーゼ阻害剤:Simeprevir/ペグインターフェロン/リバビリン3剤併用療法が製造承認される見通しである。
テラプレビル3剤併用では,治療効果は向上したものの副作用も増加したが,Simeprevir3剤併用の臨床試験では,治療効果のみならず安全性も向上している。さらにインターフェロンフリーのDAAsの臨床試験が行われており,新たな抗ウイルス療法として期待される。