特集2 関節リウマチ治療の新しい展開 ~JAK阻害薬の臨床導入による進歩~
6.トファシチニブの安全性~臨床試験の結果から~
山中寿
1
1東京女子医科大学・教授/附属膠原病リウマチ痛風センター・所長
pp.2002-2013
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12013082002
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新しいクラスの低分子抗リウマチ薬であるJanus kinase(JAK)阻害薬トファシチニブは,米国食品医薬品局(FDA),日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)で承認されたが,欧州医薬品庁(EMA)は承認していないことから,本薬剤の安全性に対する懸念は払拭されていない。
Phase II,IIIの成績を見る限りにおいて重篤な有害事象は多くはないが,臨床試験では除外基準のために安全性の担保されている患者が登録されていることに注意が必要である。つまり日常診療では安全性に十分な配慮が必要な薬剤であると言える。