潰瘍性大腸炎における新たな治療戦略
シクロスポリン
吉村 直樹
1
,
高添 正和
1社会保険中央総合病院 内科・炎症性腸疾患センター
キーワード:
Ciclosporin
,
サイトメガロウイルス
,
感染
,
サイトメガロウイルス感染症
,
ウイルス抗原
,
大腸炎-潰瘍性
,
投薬計画
,
Ganciclovir
,
Tacrolimus
,
寛解導入
,
治療成績
,
Infliximab
,
静脈内注入
Keyword:
Infliximab
,
Drug Administration Schedule
,
Antigens, Viral
,
Cytomegalovirus Infections
,
Cytomegalovirus
,
Colitis, Ulcerative
,
Infection
,
Infusions, Intravenous
,
Remission Induction
,
Cyclosporine
,
Tacrolimus
,
Ganciclovir
,
Treatment Outcome
pp.161-170
発行日 2013年3月20日
Published Date 2013/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2013155521
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シクロスポリン(CsA)の導入でステロイド大量投与に反応しない重症難治性潰瘍性大腸炎(UC)の約80%で手術が回避でき,寛解導入率は向上した.ステロイド抵抗性重症難治性UCの手術回避においてはこれまでCsA持続静注療法がもっとも有用な治療戦略であったが,新たにタクロリムス(Tac),抗体製剤インフリキシマブ(IFX)が保険適用になり治療選択肢は広がった.しかし,各種薬剤の位置づけについてはまだ明確なコンセンサスはない.CsAは保険適用外の薬剤であるため使用も専門施設に限られるが,迅速かつ強力な寛解導入効果を持ち合わせており重症・劇症例においてはIFX,同じカルシニューリン阻害薬Tacよりも高い手術回避率が期待できる.
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