IBD治療のcritical point-私ならこうする
潰瘍性大腸炎 ステロイド抵抗性の見極めと治療方針 次の治療をどう使い分けるか?
大井 充
1
,
星 奈美子
1神戸大学 大学院医学研究科内科学講座消化器内科学分野
キーワード:
Ciclosporin
,
血球分離
,
Steroids
,
大腸炎-潰瘍性
,
薬物抵抗性
,
臨床試験
,
Tacrolimus
,
治療成績
,
Infliximab
,
Adalimumab
Keyword:
Infliximab
,
Adalimumab
,
Clinical Trials as Topic
,
Colitis, Ulcerative
,
Drug Resistance
,
Steroids
,
Cyclosporine
,
Tacrolimus
,
Cytapheresis
,
Treatment Outcome
pp.633-640
発行日 2016年5月20日
Published Date 2016/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016299260
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難治性潰瘍性大腸炎のなかでもステロイド抵抗例は,中等症以上の活動性をもつ症例に対し十分な量の副腎皮質ステロイドを投与しても寛解導入できない,最重症の状態である.抗TNFα抗体製剤(インフリキシマブ,アダリムマブ)はそのようなステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎に対し幅広い適応と高い効果をもち,第一選択となる薬剤である.タクロリムスも同様に短期での高い有効性をもつが,長期維持の点でチオプリン製剤へのスイッチが必要となるため,チオプリン未使用例や超重症例が良い適応となる.血球成分除去療法は,短期集中療法により一定の効果を発揮するが,重症例においては単独療法より他薬剤との併用に意義がある.
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