潰瘍性大腸炎における新たな治療戦略
タクロリムス
松浦 稔
1
,
仲瀬 裕志
,
山本 修司
,
吉野 琢哉
,
千葉 勉
1京都大学医学部附属病院 消化器内科
キーワード:
薬理学的現象
,
感染
,
高血糖症
,
大腸炎-潰瘍性
,
投薬計画
,
Tacrolimus
,
寛解導入
,
治療成績
,
ドラッグモニタリング
,
腎機能障害
,
維持化学療法
,
公的医療保険
Keyword:
Pharmacological Phenomena
,
Drug Administration Schedule
,
Colitis, Ulcerative
,
Hyperglycemia
,
Infection
,
Remission Induction
,
Tacrolimus
,
Drug Monitoring
,
Treatment Outcome
,
Renal Insufficiency
,
Not-For-Profit Insurance Plans
,
Maintenance Chemotherapy
pp.151-159
発行日 2013年3月20日
Published Date 2013/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2013155520
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タクロリムスは放線菌Streptomyces tsukubaenesisから分離されたマクロライド骨格を有する免疫調節薬である.その作用機序はシクロスポリン(CsA)と類似するが,免疫抑制効果はCsAと比べ10~100倍強いとされている.近年,潰瘍性大腸炎の寛解導入におけるタクロリムスの有効性が報告されているが,その治療効果を最大限に発揮するためには,適正な血中トラフ値を保つことが重要である.しかしながら,タクロリムスの適応症例の選択,長期投与の有効性や問題点など解決すべき課題も多く,今後のさらなる検討が必要と思われる.
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