『早期大腸癌』からの20年、『INTESTINE』からの今後20年
[腫瘍分野]大腸における内視鏡治療 将来展望も含めて
斎藤 豊
1
,
山田 真善
,
高丸 博之
,
田中 寛人
,
居軒 和也
,
坂本 琢
,
中島 健
,
松田 尚久
1国立がん研究センター中央病院 内視鏡科
キーワード:
大腸内視鏡法
,
大腸疾患
,
治療成績
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Colonoscopy
,
Treatment Outcome
pp.73-80
発行日 2016年1月20日
Published Date 2016/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016150294
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大腸癌は早期発見しStage 0の段階で内視鏡治療することで,大腸癌罹患率ひいては死亡率も低下させることがほぼ確実視されている数少ない癌の一つである.免疫学的便潜血反応は日本で開発され,対策型検診として行われてきたが,大腸癌検診受診率の低迷が大きな問題となっている.大腸ポリペクトミーが1969年に報告されて以降,EMRが開発され一般に普及してきた.最近ではESDが大腸にも臨床応用され保険収載されるにいたっている.しかしながら欧米においてのESDはまだ普及には遠く,さらに安全なデバイスや,より簡便な方法の開発が望まれる.さらには,とくに直腸早期癌の治療方針に関して,患者QOLと根治性を目指した放射線化学療法の妥当性なども検討が始まっている.
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