ESD手技の標準化に向けて
術後管理 大腸ESDの術後管理
高丸 博之
1
,
斎藤 豊
,
山田 真善
,
坂本 琢
,
中島 健
,
松田 尚久
1国立がん研究センター中央病院 内視鏡科
キーワード:
大腸内視鏡法
,
大腸疾患
,
術後管理
,
消化管出血
,
大腸腫瘍
,
腸穿孔
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Colonoscopy
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Intestinal Perforation
,
Postoperative Care
,
Colorectal Neoplasms
pp.491-500
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017217836
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大腸ESDの偶発症はその頻度こそ低いものの,重篤な経過となる危険性があり術後管理は非常に重要である.偶発症が生じないよう安全なESDを心がけることがもっとも肝要であるが,万が一の場合には迅速かつ適切な対応が要求される.後出血はデバイスや手技が向上したとしても少ないながら一定の割合で起こりうるという認識が必要である.退院後の対応も含めた丁寧なインフォームドコンセントが望まれる.大腸ESDにおける術中穿孔に対しては,適切なクリッピングにてその後の手技継続,保存的な経過観察が可能なことも多い.術後管理としては,きわめてまれながら遅発性穿孔のリスクも念頭におき,外科との連携も密にして症状増悪を認めた場合にはタイミングを逃さず緊急手術を考慮する.
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