発行日 2015年11月20日
Published Date 2015/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016057117
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症例は68歳,男性.大腸内視鏡検査にて横行結腸に径5mm大,やや発赤調の陥凹型病変を認めた.インジゴカルミン散布による色素観察では,境界明瞭で,陥凹内隆起を認めた.NBI拡大観察では,陥凹部のsurface patternは軽度不整であり,広島分類Type C1と診断した.クリスタルバイオレット染色による拡大観察では強い粘液の付着を認めたため,陥凹部の詳細なpit patternの観察は不可能であった.通常所見では粘膜下層浸潤の可能性も考えられたが,空気変形が良好であること,拡大所見より粘膜内病変と診断し,内視鏡的粘膜切除術を施行した.病理組織所見は低異型度腺腫であった.病変の粘膜筋板直上にリンパ濾胞を認め,これが陥凹内隆起の原因と考えられた.
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