大腸癌の最新事情-防止・治癒を目指して
《大腸内視鏡の技術》内視鏡治療のための拡大観察
田中 信治
1
,
高田 さやか
,
金尾 浩幸
,
岡 志郎
,
吉田 成人
,
茶山 一彰
1広島大学病院 内視鏡診療科
キーワード:
大腸内視鏡法
,
腫瘍侵入性
,
腺腫
,
大腸腫瘍
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
狭帯域光観察
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Adenoma
,
Colonoscopy
,
Neoplasm Invasiveness
,
Colorectal Neoplasms
,
Narrow Band Imaging
pp.799-805
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012028854
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●内視鏡治療の対象となる大腸腫瘍には、早期癌のみならず多くの腺腫性病変が存在し、治療前に腺腫、腺腫内癌、腺腫を伴わない純粋癌、SM浸潤度などを正確に診断し、EMR(一括/分割)、ESD、外科手術のうち、どの治療法を選択するかを決定しなくてはならないが、その質的診断には拡大内視鏡観察によるpit pattern診断が必要不可欠である。●拡大観察による正確な術前診断のもとで、根治性・安全性・簡便性・経済性や患者背景を総合的に評価して治療方針を決定しなくてはならない。●内視鏡治療は完全摘除生検としての診断手技でもあり、内視鏡的完全摘除が可能か否かを判断するうえでも拡大観察は大きな役割を演じている。
©Nankodo Co., Ltd., 2011