小児の骨-胎生期から思春期まで
骨量の獲得および維持とその異常
藤原 幾磨
1
1東北大学 大学院医学系研究科小児環境医学分野
キーワード:
Insulin-Like Growth Factor I
,
Steroids
,
Vitamin D
,
抗炎症剤
,
骨形成不全症
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
思春期
,
食品中のカルシウム
,
食品中のタンパク質
,
身体運動
,
性腺ステロイドホルモン
,
遺伝的素因(疾患)
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents
,
Calcium, Dietary
,
Dietary Proteins
,
Osteoporosis
,
Osteogenesis Imperfecta
,
Puberty
,
Gonadal Steroid Hormones
,
Steroids
,
Vitamin D
,
Exercise
,
Bone Density
,
Genetic Predisposition to Disease
,
Insulin-Like Growth Factor I
pp.233-240
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2015274639
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小児期には,年齢とともに骨量が増加し,20歳前後に最大骨量(PBM)となる.PBMの獲得および維持には遺伝,内分泌因子(性ホルモン,成長ホルモン-IGF-1系),思春期発来時期,栄養(蛋白質,カルシウム,ビタミンD),運動などさまざまな因子が関わっている.このうち遺伝因子は成人の骨量変化の60~80%を説明できるとされ,近年の解析によって骨量に関与するとされる多数の遺伝子が明らかになっている.小児期に適切に骨量増加が得られ,それを維持できるかどうかは,将来の骨粗鬆症の発症にも大きく影響する.したがって,小児においても骨量増加の異常をきたす疾患(骨形成不全症,特発性若年性骨粗鬆症,ステロイド骨粗鬆症など)では注意が必要である.
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