小児の骨-胎生期から思春期まで
小児骨疾患の新規治療開発 iPS細胞の有用性
妻木 範行
1
,
山下 晃弘
,
岡田 稔
1京都大学iPS細胞研究所 増殖分化機構研究部門細胞誘導制御学分野
キーワード:
骨軟骨腫-多発性遺伝性
,
Collagen Type II
,
iPS細胞
,
線維芽細胞増殖因子受容体-3
,
コラーゲン異常症
Keyword:
Collagen Diseases
,
Exostoses, Multiple Hereditary
,
Collagen Type II
,
Receptor, Fibroblast Growth Factor, Type 3
,
Induced Pluripotent Stem Cells
pp.241-247
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2015274640
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骨系統疾患は骨格に形成異常をきたす疾患群で,成長軟骨の機能不全が発症の原因となっているものが多く含まれる.それらでは軟骨に重要な遺伝子の変異が発見されているが,依然その病態は不明で,根治的治療薬はないものが多い.iPS細胞の開発により,比較的入手しやすい患者の皮膚細胞や血液細胞からiPS細胞を作製し,軟骨細胞へ分化誘導することにより患者の病変軟骨に相当する軟骨組織を試験管内に作ることが可能になってきた.それを使って病態解析と創薬を行う疾患モデル研究が,FGFR3軟骨形成異常症とII型コラーゲン異常症をはじめとする異常症骨系統疾患で行われている.
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