肝疾患と栄養・サルコペニア
肝硬変・肝癌患者の栄養療法 肝疾患栄養サポート外来の実際と意義
原 なぎさ
1
,
岩佐 元雄
,
世古口 典子
,
奥村 泉
,
竹井 謙之
1三重大学医学部附属病院 栄養管理部
キーワード:
栄養評価
,
肝硬変
,
肝臓腫瘍
,
栄養補助
,
栄養管理
,
栄養指導
Keyword:
Liver Cirrhosis
,
Liver Neoplasms
,
Nutrition Assessment
,
Nutritional Support
,
Nutrition Therapy
pp.559-565
発行日 2017年4月20日
Published Date 2017/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017234737
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当院の肝疾患に対する栄養サポートの中心は管理栄養士による個人栄養指導であるが,肝臓カンファレンスを通してスタッフ間で治療方針を確認し,多職種による集団栄養指導を並行して行うことで,より効果的な栄養治療を遂行できるようにしている.とくに,肝硬変では病期や病態の変化,合併症の出現に応じたフレキシブルな対応が求められる.たとえば,肝癌や食道静脈瘤の周術期には肝予備能の維持が重要であり,分岐鎖アミノ酸(branched chain amino acids;BCAA)含有経腸栄養剤の使用やその就寝前投与(late evening snack;LES)により摂取エネルギー量の確保と飢餓時間の短縮をはかる必要がある.しかしながら,在院日数の短縮化により,それら栄養管理が不十分なまま退院を余儀なくされる例が増加しており,外来における栄養サポートの重要性が増している.
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