肝疾患と栄養・サルコペニア
肝硬変・肝癌患者の栄養療法 肝硬変・肝癌患者に対する分岐鎖アミノ酸製剤療法
豊田 秀徳
1
,
多田 俊史
,
熊田 卓
1大垣市民病院 消化器内科
キーワード:
Branched-Chain Amino Acids
,
肝硬変
,
肝細胞癌
,
栄養管理
Keyword:
Amino Acids, Branched-Chain
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Liver Cirrhosis
,
Nutrition Therapy
pp.567-571
発行日 2017年4月20日
Published Date 2017/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017234738
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肝硬変症患者における分岐鎖アミノ酸製剤療法は,肝硬変に特徴的な蛋白-エネルギー栄養障害を改善し,血中アルブミンを増加させるとともにフィッシャー比を改善して腹水や肝性脳症など非代償性肝硬変症状の予防に貢献し,合併症の予防,生命予後の改善に寄与する.また肝硬変症患者に対する分岐鎖アミノ酸製剤療法は,肝予備能の改善だけではなく,肝細胞癌発生のリスクを低下させる可能性が多く報告されている.肝細胞癌患者においては,分岐鎖アミノ酸製剤療法は肝予備能の維持による治療機会・治療選択の増加と,根治治療後の再発予防の両面から予後を改善する可能性がある.
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