肝疾患と栄養・サルコペニア
肝疾患とサルコペニア 肝硬変患者の予後と栄養・サルコペニア
白木 亮
1
1岐阜大学医学部附属病院 第一内科
キーワード:
栄養障害
,
肝硬変
,
栄養管理
,
筋肉減少症
Keyword:
Liver Cirrhosis
,
Nutrition Disorders
,
Nutrition Therapy
,
Sarcopenia
pp.537-542
発行日 2017年4月20日
Published Date 2017/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017234734
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肝臓は栄養素の代謝および貯蔵に重要な役割を果たしているため,肝硬変患者では蛋白・エネルギー低栄養が出現する.蛋白低栄養の評価には血清アルブミンが有用であり,分岐鎖アミノ酸投与によってアルブミン値・QOL・予後が改善する.一方,エネルギー低栄養の評価には,非蛋白呼吸商・上腕筋周囲長・上腕周囲長・血清遊離脂肪酸が有用であり,就寝前軽食(分割食)によってエネルギー代謝が改善する.これらの栄養学的介入はさまざまなガイドラインで推奨されている.また近年,肥満やサルコペニア合併肝硬変患者への栄養・運動介入の重要性も報告され,2016年には日本肝臓学会によって肝疾患におけるサルコペニア判定基準が作成された.
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