CKDにおけるサルコペニア・フレイル対策
透析患者におけるサルコペニア・フレイルの実態
長井 美穂
1
,
菅野 義彦
1東京医科大学 医師・学生・研究者支援センター
キーワード:
悪液質
,
運動療法
,
栄養障害
,
加齢
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
虚弱高齢者
,
栄養管理
,
筋肉減少症
,
Myostatin
Keyword:
Aging
,
Cachexia
,
Exercise Therapy
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Nutrition Disorders
,
Frail Elderly
,
Nutrition Therapy
,
Sarcopenia
,
Myostatin
pp.1035-1040
発行日 2015年7月10日
Published Date 2015/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015337784
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透析患者は,原因疾患および腎不全の病態や透析療法に起因する因子が複雑に関連した異化亢進をきたしやすい状態にある.さらに近年の高齢化からサルコペニアやフレイルを高率に合併している.これらは透析患者のQOLや生命予後に大きな影響を及ぼす.近年,骨格筋減少機序に,筋肉合成および分解のバランス異常の関与が明らかになってきており,これらの機序を基とした医学的介入も期待されている.現時点で筋肉消耗性疾患への対策としてもっとも有効と思われる方法は,定期的な運動に加え,十分量のエネルギーと分枝鎖アミノ酸を中心としたたんぱく質,必須脂肪酸を確保することである.サルコペニアやフレイルの予防・改善には,簡便なスクリーニング・診断法の開発を含めた今後の研究促進が望まれる.
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