胃酸分泌抑制療法-その歴史的変遷と現状、今後の課題
胃酸分泌調節機構と胃酸分泌抑制療法の歴史的変遷
千葉 勉
1
1京都大学 思修館
キーワード:
Acetylcholine
,
Gastrins
,
Histamine
,
Histamine H2 Antagonists
,
胃酸
,
Muscarinic Antagonists
,
近代医学史
,
Proton Pump Inhibitors
Keyword:
Acetylcholine
,
Gastric Acid
,
Gastrins
,
Histamine
,
Histamine H2 Antagonists
,
Muscarinic Antagonists
,
History, Modern 1601-
,
Proton Pump Inhibitors
pp.149-154
発行日 2017年1月20日
Published Date 2017/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017115889
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胃酸分泌研究の長い歴史のなかで,脳相(アセチルコリン),胃相(ガストリン),さらにヒスタミンという,三つの内因性胃酸分泌促進因子の存在が明らかとなった.そしてこれら三つの促進因子の受容体阻害薬が,抗ムスカリン薬,H2ブロッカーとして,医療現場で使用されるようになったが,結局最終的に壁細胞からの胃酸の出口であるプロトンポンプを阻害するPPIがもっとも効果的であることが判明し,現在はもっとも頻用されている.わが国では2015年になって,PPIよりもさらに強力な,カリウムチャネル阻害薬P-CABが発売となり,PPI抵抗性GERD,H.pylori除菌に強い効果を発揮することが明らかとなりつつある.
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