胃酸分泌抑制療法-その歴史的変遷と現状、今後の課題
胃酸分泌抑制薬 プロトンポンプ阻害薬(PPI)
沖本 忠義
1
,
村上 和成
1大分大学 医学部消化器内科
キーワード:
Cytochrome P-450
,
胃酸
,
薬物相互作用
,
Proton Pump Inhibitors
,
薬理遺伝学的多型
Keyword:
Pharmacogenomic Variants
,
Drug Interactions
,
Cytochrome P-450 Enzyme System
,
Gastric Acid
,
Proton Pump Inhibitors
pp.161-168
発行日 2017年1月20日
Published Date 2017/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017115891
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胃酸関連疾患に対する胃酸分泌抑制薬としては,ヒスタミンH2受容体拮抗薬,プロトンポンプ阻害薬(PPI)とカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)が使用可能である.これらの胃酸分泌抑制薬にはそれぞれ特徴があるため,その作用機序,特徴,副作用などを理解した使用が必要である.PPIは,わが国での使用が20年を超えており,安全性や課題を含めた長期データの蓄積がある.P-CABはPPIよりも優れた胃酸分泌抑制効果をもつ薬剤であるが,長期使用に関する報告がない.現時点では,胃酸関連疾患において胃酸分泌抑制薬を長期間使用するような場合,P-CABと比較してPPIのほうが長期安全性のデータは豊富である.
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