臨床に必要な消化管による食欲調節の知識
食欲調節と消化管ホルモン 空腹の生理 消化管ホルモンの役割
坂田 一郎
1
,
坂井 貴文
1埼玉大学 大学院理工学研究科生命科学部門
キーワード:
Motilin
,
胃腸運動
,
空腹
,
食欲調節
,
動物モデル
,
空腹期消化管強収縮運動
,
Ghrelin
,
スンクス
Keyword:
Appetite Regulation
,
Gastrointestinal Motility
,
Hunger
,
Motilin
,
Myoelectric Complex, Migrating
,
Models, Animal
,
Ghrelin
pp.1233-1239
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016392515
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消化管ホルモンは消化管粘膜に散在性に存在する細胞より分泌され,摂食や消化管運動調節を含むさまざまな生理作用を発揮することで恒常的な生命活動の維持を担っている.一方,消化管の運動機能不全により機能性胃腸症などの疾患が起こることが知られており,消化管運動機構の解明は胃腸疾患の病態理解および創薬に重要である.近年,消化管運動モデル動物として食虫目スンクス(Suncus murinus)が見出され,詳細な消化管運動調節機構が明らかとなってきている.本稿では,スンクスを用いることで得られた消化管ホルモンによる消化管運動と摂食調節機構の知見について,とくに,モチリンとグレリンに注目して概説する.
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