IBD治療のcritical point-私ならこうする
潰瘍性大腸炎 5-ASA経口薬では不十分な場合 ステロイドよりCAPを優先する理由
福知 工
1
,
嶋津 啓二
1大阪府済生会中津病院 消化器内科
キーワード:
血球分離
,
Steroids
,
ウイルス活性化
,
サイトメガロウイルス感染症
,
大腸炎-潰瘍性
,
白血球分離
,
治療成績
Keyword:
Cytomegalovirus Infections
,
Colitis, Ulcerative
,
Leukapheresis
,
Steroids
,
Virus Activation
,
Cytapheresis
,
Treatment Outcome
pp.627-632
発行日 2016年5月20日
Published Date 2016/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016299259
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血球成分吸着療法(CAP)は炎症性腸疾患に対する免疫制御療法のなかでもっとも副作用が少ない.その一つである顆粒球単球吸着療法(GMA)は活動期潰瘍性大腸炎(UC)においてステロイド投与前,あるいは週2回法(intensive GMA)による治療成績の向上が報告されている.われわれはステロイド未投与の活動期UCにもサイトメガロウイルス(CMV)再活性化を伴う症例が存在し,そのような症例でも抗ウイルス薬未使用でintensive GMAは有効かつ安全であることを報告した.それでもわずらわしさよりGMAは敬遠されがちであるがsingle-needle化しても効果と安全性は同等であり,ステロイド前のUCにさらに使いやすくなる治療となると思われる.
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