炎症性腸疾患 最近の動向
潰瘍性大腸炎 潰瘍性大腸炎に対する血球成分除去療法
板橋 道朗
1
,
番場 嘉子
,
橋本 拓造
,
廣澤 知一郎
,
小川 真平
,
亀岡 信悟
1東京女子医科大学 第二外科
キーワード:
血球分離
,
手術創感染
,
消化器外科
,
大腸炎-潰瘍性
,
臨床試験
,
多施設共同研究
,
治療成績
Keyword:
Clinical Trials as Topic
,
Colitis, Ulcerative
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Surgical Wound Infection
,
Cytapheresis
,
Treatment Outcome
,
Multicenter Studies as Topic
pp.1539-1544
発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010040852
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潰瘍性大腸炎(UC)に対する血球成分除去療法(cytapheresis:CAP療法)はステロイド抵抗性、ステロイド依存性の中等度以上のUCに対して寛解導入が可能であり、その効果は60~90%程度と報告されている。副作用が少なく、体外循環に習熟した施設であれば比較的簡単に用いることができる。CAP療法治療の限界を考慮しつつ手術のタイミングを逃さぬよう注意が必要である。また、術後の回腸嚢炎に対する治療や手術部位感染(surgical site infection:SSI)の予防など、CAP療法の応用の今後の応用も期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009