IBD治療のcritical point-私ならこうする
潰瘍性大腸炎 5-ASA経口薬では不十分な場合 ステロイドに至る前に行うべきこととステロイドの使用法
江崎 幹宏
1
,
梅野 淳嗣
1九州大学 大学院病態機能内科学
キーワード:
Prednisolone
,
大腸炎-潰瘍性
,
直腸炎
,
経口投与
,
直腸内投与
,
寛解導入
,
治療成績
,
Mesalazine
Keyword:
Administration, Oral
,
Administration, Rectal
,
Colitis, Ulcerative
,
Prednisolone
,
Proctitis
,
Remission Induction
,
Treatment Outcome
,
Mesalamine
pp.621-626
発行日 2016年5月20日
Published Date 2016/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016299258
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高用量5-アミノサリチル酸(5-ASA)の寛解導入効果が不十分な軽症~中等症の潰瘍性大腸炎(UC)における経口5-ASA製剤の変更や局所療法併用の有効性について述べた.経口5-ASA製剤はUCの罹患範囲を考慮した使い分けが望ましいが,薬剤の排泄状況にも注意を払う必要がある.局所療法の併用は直腸炎型のみならず左側大腸炎型や全大腸炎型においても寛解導入における上乗せ効果が期待できるが,注腸療法ではアドヒアランス向上のために投与量の工夫が必要である.十分な治療効果が得られない場合には,経口ステロイド剤をはじめとする治療強化の適応と考えられるが,直腸炎型では安易なステロイド剤投与は避けるべきである.
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