特集 ウイルス肝炎アップデート
B型・C型肝炎の治療と予防 B型肝炎の薬物治療
今関 文夫
1
1千葉大学総合安全衛生管理機構
キーワード:
肝臓腫瘍
,
抗ウイルス剤
,
多剤併用療法
,
Interferon Alfa-2a
,
肝炎-B型-慢性
,
Entecavir
,
医薬品開発
,
医事紛争
,
ウイルス薬剤耐性
,
集団予防接種
,
補償と賠償
,
発癌
,
Tenofovir Alafenamide
Keyword:
Drug Resistance, Viral
,
Hepatitis B, Chronic
,
Drug Therapy, Combination
,
Liver Neoplasms
,
Interferon alpha-2
,
Drug Development
,
Antiviral Agents
,
Carcinogenesis
,
Compensation and Redress
,
Mass Vaccination
,
Entecavir
,
Tenofovir Alafenamide
pp.207-214
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2020162740
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<Headline>1 B型肝炎の抗ウイルス剤治療には、インターフェロンの注射と核酸アナログ製剤の内服がある。2 核酸アナログ製剤は、エンテカビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドが第一選択として使用されている。抗ウイルス効果は高く耐性変異も少ないが、複製の起点であるHBV cccDNAには効かないので長期投与が必要である。3 テノホビルはエンテカビルと同等の抗ウイルス効果を有し、エンテカビルに比べインターフェロンλ3産生能が高く、HBs抗原低下作用が強い。4 ラミブジン、エンテカビルとアデホビル、テノホビルは交叉耐性がないので、ラミブジン、エンテカビル耐性例にはテノホビルを、アデホビル耐性例にはエンテカビルを投与する。5 治療目標は、短期的にはHBe抗原陰性、HBV DNA<3.3logIU/mL、ALT<30IU/Lの非活動性キャリアの状態に、長期的にはHBs抗原陰性の既往感染の状態にすることである。
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