消化器癌予防up-to-date
肝癌 NAFLD/NASHと肝癌
児玉 和久
1
,
谷合 麻紀子
,
橋本 悦子
1東京女子医科大学 消化器内科
キーワード:
Cytokines
,
インスリン抵抗性
,
肝細胞癌
,
危険因子
,
コホート研究
,
発生率
,
酸化ストレス
,
発癌
,
肝疾患-非アルコール性脂肪性
Keyword:
Carcinoma, Hepatocellular
,
Insulin Resistance
,
Risk Factors
,
Cohort Studies
,
Cytokines
,
Incidence
,
Oxidative Stress
,
Non-alcoholic Fatty Liver Disease
,
Carcinogenesis
pp.1421-1426
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015402761
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本邦では非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は一般人口の9~30%,NAFLDのうち進行性の病態である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は3~5%に認められる.NAFLD/NASHの予後は,一般住民と比較し不良で,肝関連死が高頻度であった.NASH肝硬変の主たる死因は肝関連疾患であり,肝細胞癌合併が予後に重要な影響を及ぼした.NASH肝硬変からの肝細胞癌発癌はHCVより低く,年率約2%の発癌率であった.NASH肝細胞癌の危険因子は,高齢・男性・糖尿病・高度線維化・酸化ストレスなどが報告されている.今後,NAFLD/NASHの予後・発癌を考慮した治療方針決定が重要である.
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