消化器癌予防up-to-date
肝癌 ウイルス性肝炎と肝癌
相方 浩
1
,
三木 大樹
,
柘植 雅貴
,
今村 道雄
,
茶山 一彰
1広島大学 大学院医歯薬保健学研究院消化器・代謝内科学
キーワード:
Interferons
,
肝炎-B型
,
肝炎-C型
,
肝細胞癌
,
抗ウイルス剤
,
脂質代謝
,
腫瘍再発
,
SNPs
,
ゲノムワイド関連解析
,
発癌
Keyword:
Antiviral Agents
,
Hepatitis B
,
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Interferons
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Polymorphism, Single Nucleotide
,
Lipid Metabolism
,
Genome-Wide Association Study
,
Carcinogenesis
pp.1415-1420
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015402760
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本邦での肝癌患者の約70%はB型あるいはC型肝炎ウイルスの持続感染を背景としている.ウイルス性肝炎からの肝発癌には,種々の宿主・環境因子およびウイルス因子が関与している.近年,ゲノムワイド関連解析により,肝発癌に関与するいくつかの遺伝子多型が同定されており,今後,これら遺伝子の機能が明らかになることにより,肝癌に対する新規治療法の開発が期待されている.抗ウイルス療法により,肝炎ウイルスを排除,または制御することにより,肝発癌,あるいは肝癌治療後の再発率が抑制されることが示されている.しかしウイルス排除後も肝発癌リスクはあり,ウイルス性肝炎患者に対しては,長期的なサーベイランスが必要である.
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