肝硬変-診断と治療の進歩
肝硬変治療の進歩 B型肝硬変に対する抗ウイルス治療
池田 健次
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1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 肝臓内科
キーワード:
Interferons
,
肝炎-B型
,
肝硬変
,
肝細胞癌
,
危険因子
,
コホート研究
,
肝炎-B型-慢性
,
抗発癌剤
,
治療成績
,
Entecavir
,
発癌
Keyword:
Hepatitis B
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Interferons
,
Liver Cirrhosis
,
Risk Factors
,
Cohort Studies
,
Anticarcinogenic Agents
,
Treatment Outcome
,
Hepatitis B, Chronic
,
Carcinogenesis
,
Entecavir
pp.461-466
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014161250
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腹腔鏡肝生検で確定診断されたB型肝硬変245例からの累積発癌率は5年19%,10年30%,15年36%であった.retrospectiveにインターフェロン(IFN)を使用した94例と無治療の219例での比較では,5年発癌率はそれぞれ7%,20%,10年発癌率は17%,31%で,IFN群での粗肝癌発癌率が有意に低かった.多変量解析で肝癌発癌に寄与する要因は,積算飲酒量,AFP値,ICG 15分値およびIFN治療の有無であった.核酸アナログ製剤のうちエンテカビルの発癌抑制効果を調べるためにpropensityスコアを使用して治療群・無治療群での肝癌発癌率を比較した.背景をマッチングしたエンテカビル群316例,対照群316例からの3年発癌率はそれぞれ1.2%,7.2%,5年発癌率は3.7%,13.7%で,エンテカビル投与群で発癌率は有意に低かった.
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