ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎を診る、治す
H.pylori胃炎診療の実際 エキスパートからのアドバイス 超高齢者に対するH.pylori除菌治療
徳永 健吾
1
,
田中 昭文
,
高橋 信一
1杏林大学 医学部第三内科
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃炎
,
胃腫瘍
,
多剤併用療法
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
薬物相互作用
,
高齢者保健医療サービス
,
除菌療法
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Drug Interactions
,
Drug Therapy, Combination
,
Gastritis
,
Health Services for the Aged
,
Stomach Neoplasms
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
pp.311-316
発行日 2014年2月20日
Published Date 2014/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014113368
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H.pylori除菌療法は何歳までが適応かはガイドラインに示されていないが,社会的年齢も異なるため,個々に応じた治療を考える必要がある.除菌療法は年齢に関係なく安全な治療法であるが,患者の全身状態や基礎疾患から社会的年齢・生命予後をもとに,胃癌が予防できたとして余命に影響があるか,NSAIDs潰瘍発症予防目的ではNSAIDsの種類や数により除菌の意義はあるか,併用薬に薬物相互作用を生じる可能性はないか,などを考慮する必要がある.また,患者が除菌を希望しているかを確認し,希望する患者には超高齢者では除菌による胃癌予防の十分なデータがないこと,除菌薬の1日量や副作用,除菌後に起こりうる逆流性食道炎など除菌療法に関する事項を十分に説明し,同意を得られるかが重要である.
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