"大腸腫瘍"内視鏡的治療の最前線
大腸ESD困難例に対する対応 遺残・再発病変
田中 心和
1
,
豊永 高史
1神戸大学医学部附属病院 光学医療診療部
キーワード:
外科用器具
,
腫瘍再発
,
線維症
,
大腸腫瘍
,
腫瘍-残遺
,
治療成績
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Fibrosis
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Surgical Instruments
,
Colorectal Neoplasms
,
Neoplasm, Residual
,
Treatment Outcome
pp.177-182
発行日 2014年1月20日
Published Date 2014/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014091104
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内視鏡治療後の局所遺残・再発病変に対するESDは技術的に困難なことが知られている.本稿では遺残・再発病変に対するESDの実際について技術的なコツを中心に説明する.粘膜切開は病変から十分距離をとり,線維化の影響のない粘膜でmucosal flapを形成することが重要である.粘膜下層剥離ではブラインド操作は穿孔を容易に招くことに留意しなければならない.線維化症例であっても剥離対象部の左右のスペースに筋層が確認できれば,左右のスペースをつなぐことにより仮想の剥離ラインを想定することができる.短い距離でもそのラインに沿って剥離を続ければ厳しい線維化を突破することが可能である.局所遺残・再発病変でも技術的なコツを理解すれば対応可能となる.
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