"大腸腫瘍"内視鏡的治療の最前線
大腸ESDの適応拡大 カルチノイド腫瘍
千野 晶子
1
,
岸原 輝仁
,
浦上 尚之
,
為我井 芳郎
,
五十嵐 正広
1がん研究会有明病院 消化器内科
キーワード:
カルチノイド腫瘍
,
生検
,
大腸腫瘍
,
腫瘍-残遺
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Biopsy
,
Carcinoid Tumor
,
Colorectal Neoplasms
,
Neoplasm, Residual
pp.195-201
発行日 2014年1月20日
Published Date 2014/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014091107
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局所切除の適応となる直腸のカルチノイド腫瘍に対する内視鏡切除において,当院では,ほとんどの症例で吸引EMR法が用いられ,簡便で良好な成績が得られている.しかし,内視鏡切除後もしくは複数回生検後の遺残病変に対しては,ESDがより安全で確実な切除が可能である.そのほかに平坦かつ境界不明瞭で,吸引部のポジショニングが困難な病変やEUSにて深部境界が不整または不鮮明であり,組織学的に散らばるようなcarcinoid cell nestが推測される病変,腹膜反転部より口側で,穿孔の危険性が高い部位の病変,腫瘍径9mm以上で専用透明フード内に入らない病変に対してもESDによる適応拡大が期待されると考える.
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