"大腸腫瘍"内視鏡的治療の最前線
大腸ESD困難例に対する対応 線維化症例 撤退すべき所見とは?
落合 康利
1
,
浦岡 俊夫
,
藤本 愛
,
堀井 城一朗
,
後藤 修
,
矢作 直久
1慶応義塾大学 医学部腫瘍センター低侵襲療法研究開発部門
キーワード:
大腸内視鏡法
,
術前診断
,
線維症
,
大腸腫瘍
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
色素内視鏡法
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Colonoscopy
,
Fibrosis
,
Colorectal Neoplasms
pp.189-194
発行日 2014年1月20日
Published Date 2014/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014091106
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近年,保険収載された大腸ESDは他臓器と比較し操作の困難性および構造的特性から難易度が高いといわれており,そのなかでも線維化症例の難易度はきわめて高い.線維化の原因としてはさまざまなものがあるが,術前検査の時点で線維化の有無,程度および範囲を把握しておくことが重要である.線維化症例の撤退すべき所見というのは術者の技量により変化するため一概にはいえないが,筋層牽引を含め剥離すべき層が認識できない場合は無理をすべきではない.自己の技量と術前に病変の難易度を把握することが安全・確実なESDにつながると考える.
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