大腸LST(側方発育型腫瘍)の新展開
治療 分割EMR、ESDの治療成績
岡 志郎
1
,
田中 信治
,
田丸 弓弦
,
二宮 悠樹
,
朝山 直樹
,
鴫田 賢次郎
,
林 奈那
,
茶山 一彰
1広島大学病院 内視鏡診療科
キーワード:
大腸内視鏡法
,
腫瘍再発
,
腫瘍-残遺
,
治療成績
,
腫瘍量
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
側方発育腫瘍
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Colonoscopy
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Neoplasm, Residual
,
Treatment Outcome
,
Tumor Burden
pp.1209-1218
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015338897
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内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection;EMR)で分割切除となる大腸腫瘍に対しても,内視鏡的粘膜下層-離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)で一括摘除が可能である.ただし,径20mm以上の大腸腫瘍の多くは腺腫主体の側方発育型腫瘍(laterally spreading tumor;LST)であり,とくにLST-G顆粒均一型やLST-G結節混在型の一部は,拡大観察にて術前に粘膜下層(SM)浸潤や癌が疑われる部位を正確に術前診断できるため,癌の部分をスネアで一括切除できれば計画的分割EMRで病理診断に支障をきたすことはなく根治できる.LSTに対するESDの適応基準は,計画的分割EMRが困難なLST-G結節混在型およびLST-NG平坦隆起型,多中心性にSM浸潤し拡大観察でSM浸潤部の同定が困難なLST-NG偽陥凹型である.LSTに対する適切な治療選択(EMR/分割EMR,ESD,外科手術)には,LSTの肉眼形態と拡大観察所見を総合評価して判断することが重要である.
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