透析患者の薬剤処方-ポリファーマシーを考える
各疾患の多剤併用療法 なぜ組み合わせるのか?どんな危険性があるのか? 降圧薬・不整脈治療薬の処方
涌井 広道
1
,
畝田 一司
,
田村 功一
1横浜市立大学 医学部循環器・腎臓内科学
キーワード:
血液透析
,
降圧剤
,
高血圧
,
抗不整脈剤
,
薬剤処方
,
心不全
,
腎不全-慢性
,
不整脈
,
EBM
,
禁忌(治療)
,
多数薬剤投与
,
病態生理
,
不整脈-心室性
Keyword:
Antihypertensive Agents
,
Anti-Arrhythmia Agents
,
Arrhythmias, Cardiac
,
Heart Failure
,
Hypertension
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Drug Prescriptions
,
Evidence-Based Medicine
,
Polypharmacy
pp.371-378
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017234008
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透析患者における血圧は,透析室における血圧のみならず家庭血圧を含めて評価するべきである.心機能低下がない,安定した慢性維持血液透析患者における降圧目標値は,週初めの透析前血圧で140/90mmHg未満を目標とする.目標血圧の達成にはドライウエイトの適正な設定がもっとも重要であり,ドライウエイトの達成/維持後も降圧が不十分な場合には降圧薬を投与する.不整脈を合併した透析患者では器質的心疾患を有する可能性が高く,心臓超音波検査や必要に応じて,冠動脈造影検査を施行する.また,心房細動に対する安易なワルファリン治療は行わないことが望ましい.
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