透析患者の薬剤処方-ポリファーマシーを考える
各疾患の多剤併用療法 なぜ組み合わせるのか?どんな危険性があるのか? 骨ミネラル代謝治療薬の処方
谷口 正智
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1福岡腎臓内科クリニック
キーワード:
Calcium Carbonate
,
血液透析
,
骨疾患-代謝性
,
消化器徴候と症状
,
副甲状腺機能亢進症-続発性
,
薬剤処方
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腎不全-慢性
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多剤併用療法
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Sevelamer
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Cinacalcet
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高リン酸血症
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多数薬剤投与
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Ferric Citrate
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Bixalomer
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血管石灰化
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Lanthanum Carbonate
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Sucroferric Oxyhydroxide
Keyword:
Cinacalcet Hydrochloride
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Sevelamer
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Bone Diseases, Metabolic
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Calcium Carbonate
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Drug Therapy, Combination
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Hyperparathyroidism, Secondary
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Kidney Failure, Chronic
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Renal Dialysis
,
Drug Prescriptions
,
Signs and Symptoms, Digestive
,
Polypharmacy
,
Hyperphosphatemia
,
Vascular Calcification
,
Sucroferric Oxyhydroxide
,
Ferric Citrate
,
Lanthanum Carbonate
pp.389-396
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017234010
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透析患者の内服薬のなかで,リン(P)吸着薬やVDRA,シナカルセト塩酸塩など,CKD-MBDに関連した薬剤が占める割合は大きく,ポリファーマシーの大きな一因となっている.これら薬剤を用いるうえで勘案すべきは生命予後の改善であり,その意味では血清P値を適切にコントロールすることがもっとも重要となる.実臨床において,P吸着薬単剤のみで血清P値をコントロールすることは困難な場合が多く,多剤を併用することがほとんどである.さらにこれらの薬剤には便秘,吐気など多彩な消化器症状が併発するため,下剤や制吐薬を併用することもしばしばであり,これらがさらにポリファーマシーの原因となる.本稿では,透析患者におけるCKD-MBD関連薬剤のポリファーマシーについて,そのリスクと恩恵の両面から概説を加えていく.
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