発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016206393
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顕微鏡的多発血管炎の治療により免疫抑制状態にあった透析患者に微熱が生じた症例を経験した。症例は70代男性で、微熱の原因として細菌・ウイルス・真菌などの感染症と薬剤性発熱の可能性を考えたが、身体所見上は感染を疑わせる所見に乏しく、薬剤性発熱についても、新規に開始した薬剤はなかったので否定的であった。β-Dグルカゴンの血中濃度が高かったため真菌感染症の精査を行ったが、陰性であった。経過から呼吸器感染症を疑い、各種の喀痰培養や迅速検査を提出したところ、喀痰Pneumocystis PCR陽性となり、ニューモシスチス肺炎の診断に至った。ST合剤を投与し、解熱した。
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