高齢者の透析導入を再考する
透析開始後における後期高齢患者への看護の視点
佐藤 久光
1
1増子記念病院 看護部
キーワード:
高齢者看護
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
看護職の役割
,
腎臓病看護
Keyword:
Geriatric Nursing
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Nurse's Role
,
Nephrology Nursing
pp.69-75
発行日 2016年1月10日
Published Date 2016/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016137503
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後期高齢者の血液透析への導入は,緊急避難的な要素をもっている場合もある.そのため,導入初期に,腹膜透析への移行や治療からの離脱も含めて,再検討する必要が生じている.導入間もない患者を受け入れた施設の看護師には,「安楽な通院維持透析を継続できる」というこれまでの役割だけでなく,「今こそ透析を伴った生活をどう構築するかについて考える」時期として位置づけ,総合的な支援をするという新たな役割が付与されている.患者の理解力や家族の状況,介護力,社会資源の活用状況など,あらゆる角度からアセスメントし,患者の生命の質(QOL)にとってもっとも適した「腎不全ライフ」を再構築するために,関係職種と力を合わせ,尽力しなければならない.
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