骨関節障害・CKD-MBDの概念を再考する
副甲状腺 PTxの適応例 どんな症例でPTxが必要なのか
冨永 芳博
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1名古屋第二赤十字病院 内分泌外科
キーワード:
副甲状腺機能亢進症-続発性
,
副甲状腺ホルモン
,
副甲状腺摘出術
,
薬物抵抗性
,
費用と費用分析
,
Cinacalcet
,
慢性腎臓病
,
血管石灰化
Keyword:
Cinacalcet Hydrochloride
,
Costs and Cost Analysis
,
Drug Resistance
,
Hyperparathyroidism, Secondary
,
Parathyroid Hormone
,
Parathyroidectomy
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Vascular Calcification
pp.689-696
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015272548
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わが国ではシナカルセト塩酸塩(以下,シナカルセト)が使用可能になった2008年以降,二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)に対して副甲状腺摘出術(PTx)を施行する症例数は激減している.しかしながら,シナカルセトの副作用で内服が困難でPTxを施行する症例以外にシナカルセトに抵抗しPTxを必要とする症例の割合が増加している.シナカルセト抵抗性の指標としては日本透析医学会(JSDT)ガイドラインが示すPTH値>500pg/mLは妥当で,>300pg/mLであってもとくに高リン・高カルシウム血症を示す症例ではPTxが適応となろう.超音波検査(US)で腫大した副甲状腺を確認することは,PTxを選択する補助的要因となる.PTxは生命予後,QOLの改善,骨折の予防,経済性などに優れており,高度なSHPTに関して選択すべき治療法である.
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