骨関節障害・CKD-MBDの概念を再考する
副甲状腺 低回転骨をどう予防したら患者予後の改善につながるのか
住田 圭一
1
,
星野 純一
,
乳原 善文
1虎の門病院分院腎センター 内科
キーワード:
骨ジストロフィー-腎性
,
副甲状腺ホルモン
,
Teriparatide
,
慢性腎臓病
,
SOST Protein
Keyword:
Parathyroid Hormone
,
Chronic Kidney Disease-Mineral and Bone Disorder
,
Teriparatide
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
SOST Protein, Human
pp.697-703
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015272549
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慢性腎臓病(CKD)患者における糖尿病性腎症や高齢化などの患者背景の変化に加え,二次性副甲状腺機能亢進症に対する治療技術の進歩により,線維性骨炎などの高回転骨の頻度は低下傾向にある一方,無形成骨などの低回転骨の頻度は増加している.無形成骨では骨折の増加や骨折治癒の遅延のみならず,血管の異所性石灰化などに伴う心血管疾患との関連も報告されており,CKD患者の生命予後の観点からも重要な病態と考えられる.近年,骨形成促進薬であるヒト副甲状腺ホルモン製剤(テリパラチド)が使用可能となったが,CKD患者における低回転骨への治療効果や安全性は十分解明されておらず,今後も低回転骨の予後改善につながる予防や治療法の確立が課題といえる.
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