副甲状腺疾患とその病態
腎移植後三次性副甲状腺機能亢進症の病態
長沼 俊秀
1
,
武本 佳昭
,
内田 潤次
,
仲谷 達也
1大阪市立大学 大学院医学研究科泌尿器病態学
キーワード:
高カルシウム血症
,
骨疾患-代謝性
,
術後合併症
,
副甲状腺機能亢進症-続発性
,
副甲状腺ホルモン
,
腎臓移植
,
副甲状腺摘出術
,
診療ガイドライン
,
Cinacalcet
,
慢性腎臓病
,
血管石灰化
,
病態生理
Keyword:
Cinacalcet Hydrochloride
,
Bone Diseases, Metabolic
,
Hyperparathyroidism, Secondary
,
Hypercalcemia
,
Parathyroid Hormone
,
Postoperative Complications
,
Kidney Transplantation
,
Parathyroidectomy
,
Practice Guidelines as Topic
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Vascular Calcification
pp.323-328
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2013377864
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2012年に日本透析医学会(JSDT)より「慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン(Clinical Practice Guideline for CKD-MBD)」が発表され,腎移植後のCKD-MBDについても取り上げられ,tertiary hyperparathyroidismの治療に関してもいくつかのステートメントが出されている.とくに移植後慢性期については,「移植後1年を経過しても高Ca血症(とくに補正Ca≧10.5mg/dl)および高PTH血症(基準値上限以上)が遷延する場合には,副甲状腺インターベンションの適応を検討することが望ましい」とされているが,これに関しては十分なエビデンスが不足しており,シナカルセト塩酸塩でよいのか,それともすぐにPTxをするべきなのかなども含め,今後移植腎予後のみならず血管石灰化などのcardiovascular diseaseを介した生命予後についてのEBMの集積により結論づけられるべきと考える.
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