骨関節障害・CKD-MBDの概念を再考する
CKD-MBD 食餌中のリンとその吸収
石田 淳子
1
,
加藤 明彦
1金城学院大学 生活環境学部食環境栄養学科
キーワード:
骨疾患-代謝性
,
食品添加物
,
食品中のリン
,
食品中のタンパク質
,
リン酸塩
,
慢性腎臓病
,
消化管吸収
Keyword:
Bone Diseases, Metabolic
,
Food Additives
,
Dietary Proteins
,
Phosphates
,
Phosphorus, Dietary
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Gastrointestinal Absorption
pp.597-604
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015272533
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リンは食品中のたんぱく質や食品添加物に含まれる.食品中のリンは,大部分が有機リンである.しかし,動物性たんぱく質は容易に加水分解されて消化管から吸収されるのに対し,植物性たんぱく質は分解されにくいため,動物性と植物性たんぱく質で有機リンの吸収率が異なる.また,リン酸塩は加工食品の添加物として広く用いられているが,ほとんどが無機リンなため,容易に消化管から吸収される(吸収率90%以上).したがって,加工食品の摂取が多い場合は,過度のリン摂取になりうることに注意する.一方で,リンは食材自体からの摂取が圧倒的に多いが,単純にたんぱく質摂取量を控えることは危険である.このため,個々の食生活を踏まえ,透析患者のリン制限を指導することが重要である.
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