骨関節障害・CKD-MBDの概念を再考する
CKD-MBD 新しいリン低下薬
秋葉 隆
1
1東京女子医科大学附属腎臓病総合医療センター 血液浄化療法科
キーワード:
Colestimide
,
Sevelamer
,
Chitosan
,
高リン酸血症
,
慢性腎臓病
,
Ferric Citrate
,
Bixalomer
,
SBR-759
Keyword:
Sevelamer
,
Chitosan
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Hyperphosphatemia
,
Ferric Citrate
,
Colestimide
,
SBR 759
pp.605-611
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015272534
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
最近,慢性腎臓病のミネラル骨異常症の成因として,高リン血症の関与が大変重要であることが認識され,高リン血症の補正により,慢性腎臓病のミネラル骨異常症のみならず,心血管合併症や腎症の進展を防止し,心血管死亡や全死亡のリスクを低下させる可能性が指摘されている.このため,血清リン濃度のコントロールのためには,透析量の増加や食餌のリン制限が基本であるものの実現が難しく,リン低下薬の開発が求められている.本稿では,陰イオン交換樹脂系,金属系,そしてそれ以外のリン低下薬に分けて,近年の開発の状況を紹介する.残念ながら,十分に患者血清リン濃度をガイドライン目標値に達することのできる薬物はいまだ存在せず,今後の開発に期待がかかっている.
Copyright © 2015, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.