発行日 2015年1月10日
Published Date 2015/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015138792
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症例1は35歳男性(糖尿病性腎症)で、シャント本幹は発達していたが、シャント音が小さく、スリルも低下していた。流入血流量低下による脱血不良疑いで穿刺造影し、橈骨動脈が描出されず、橈骨動脈吻合部近傍の完全閉塞を認め、経動脈的順行性に特殊型セミコンプライアントバルーン(セミコン)で閉塞部分を拡張し、明らかなスリルの増強を得た。症例2は66歳男性(慢性糸球体腎炎)で、前腕中央部に狭窄を触知し、動脈造影でシャント静脈吻合部近傍と前腕中央部分に狭窄を認め、橈骨動脈は吻合部近傍中枢で途絶していた。特殊型セミコンで拡張し、良好な血流を得た。症例3は49歳男性(糖尿病性腎症)で、上腕動脈の血流低下を認め、動脈造影で橈骨動脈全長にわたり描出されず、吻合部近傍で完全閉塞を認めた。特殊型セミコンで吻合部動脈側と静脈側を拡張し、スリルを良好に触知できた。
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