透析患者における冠動脈疾患と心臓弁膜症の診断と治療
透析患者における心臓弁膜症 弁形成術後の長期予後と管理法
福井 伸哉
1
,
宮本 裕治
1兵庫医科大学 心臓血管外科
キーワード:
血液透析
,
抗凝固剤
,
術後管理
,
心臓弁膜症
,
腎不全-慢性
,
治療成績
,
人工弁置換術
,
僧帽弁形成術
Keyword:
Anticoagulants
,
Heart Valve Diseases
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Postoperative Care
,
Treatment Outcome
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
,
Mitral Valve Annuloplasty
pp.1021-1026
発行日 2014年7月10日
Published Date 2014/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014312039
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透析患者では,頻回の血管穿刺による易感染性,穿刺部出血の問題,全身が石灰化しやすいという非透析患者にはない特異性がある.このため,透析患者に対する僧帽弁手術の際に,非透析患者と同様の抗凝固療法が必要な機械弁では穿刺部の出血の問題,生体弁では早期に石灰化する可能性,人工物への感染が懸念される.しかし,透析患者における僧帽弁形成術は,手術成績,遠隔成績,遠隔期心機能も良好で,抗凝固療法も不要であることからも,非透析患者におけるその有用性以上に,僧帽弁閉鎖不全症に対する有用な術式であると考えられる.
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