透析患者における冠動脈疾患と心臓弁膜症の診断と治療
透析患者における冠動脈疾患と心臓弁膜症の成因および臨床像
河端 奈穂子
1
,
赤坂 和美
,
長谷部 直幸
1旭川医科大学 循環呼吸神経病態内科学分野
キーワード:
冠動脈疾患
,
血液透析
,
心臓弁膜症
,
腎不全-慢性
,
石灰沈着症
,
僧帽弁狭窄症
,
大動脈弁狭窄症
,
病態生理
Keyword:
Aortic Valve Stenosis
,
Calcinosis
,
Coronary Disease
,
Heart Valve Diseases
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Mitral Valve Stenosis
pp.953-958
発行日 2014年7月10日
Published Date 2014/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014312030
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心不全は透析患者における死因の第1位であり,冠動脈疾患と心臓弁膜症は予後に密接な関係を有する.とくに糖尿病性腎症の患者では,有意な冠動脈狭窄を半数以上に認めるが,無症候性など非典型的な臨床像を呈することが多い.また,透析患者は弁石灰化を高頻度に有し,弁狭窄の進行も速い.透析患者ではこれらの疾患の症状出現後は予後不良であるため,診察ごとの聴診や定期的な心電図,心臓超音波検査を行い,積極的にスクリーニングすることが重要である.冠動脈疾患や弁膜症が疑わしい場合は循環器専門医への紹介を考慮すべきである.
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