透析患者における冠動脈疾患と心臓弁膜症の診断と治療
透析患者における冠動脈疾患 診断・スクリーニング法
西村 眞人
1
1桃仁会病院 循環器科
キーワード:
生物学的マーカー
,
Troponin
,
冠動脈疾患
,
血液透析
,
心電図
,
腎不全-慢性
,
冠血管造影
,
MRA
,
CT血管造影
,
ストレス心エコー図
,
急性冠動脈症候群
,
心筋血流イメージング
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Coronary Disease
,
Electrocardiography
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Biomarkers
,
Troponin
,
Magnetic Resonance Angiography
,
Coronary Angiography
,
Echocardiography, Stress
,
Acute Coronary Syndrome
,
Myocardial Perfusion Imaging
pp.959-966
発行日 2014年7月10日
Published Date 2014/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014312031
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透析患者の虚血性心臓病は典型的な狭心症状を示すことは少ない.動悸や息切れなどの非特異的症状,心電図変化や胸部X線上の心拡大・肺うっ血などから,心筋虚血を疑うことが大切である.その後,心エコー検査にて,体液貯留,弁膜症の有無などを確認する必要がある.虚血性心臓病の確定診断は冠動脈造影であるが,非侵襲的検査としては心筋シンチが第一選択と考える.透析患者の急性心筋梗塞は非Q型が多く,心不全症状で発症することが多い.透析患者が溢水を生じたときには,心筋梗塞の除外が必要である.トロポニンTなどの血液心筋マーカーは疑陽性を呈することが多い.一般人と比べて予後は不良であり,早期診断が重要である.
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