透析患者の中枢神経系障害
透析患者の中枢神経系障害と対応 中枢性感染症と予防
下畑 誉
1
,
小林 正貴
1東京医科大学茨城医療センター 腎臓内科
キーワード:
血液透析
,
鑑別診断
,
腎不全-慢性
,
中枢神経系感染症
,
尿毒症
,
髄膜炎-細菌性
,
脳炎-ウイルス性
Keyword:
Central Nervous System Infections
,
Diagnosis, Differential
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Uremia
,
Meningitis, Bacterial
,
Encephalitis, Viral
pp.1471-1476
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014021274
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
透析患者は腎機能低下に伴う免疫能の低下,および栄養状態の悪化によって感染症の罹患率が高く,重症化しやすい.中枢性感染症(細菌性髄膜炎,ウイルス性脳炎)は,バスキュラーアクセス感染や肺炎などと比べて発症頻度は低いが,罹患すると重篤化しやすく,早期診断,早期治療が非常に重要である.診断の際には,尿毒症性神経症との鑑別が問題となるが,尿毒症性神経障害は透析療法によって症状の改善を見るため鑑別可能であり,中枢性感染症が疑われた場合は,時期を逸することなく画像検査,髄液検査を施行することが必要である.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.