透析患者の中枢神経系障害
透析患者の中枢神経系障害と対応 薬剤性中枢神経系障害
深津 敦司
1
1八千代病院 内科
キーワード:
Histamine H2 Antagonists
,
血液透析
,
血液脳関門
,
抗ウイルス剤
,
抗細菌剤
,
鑑別診断
,
腎不全-慢性
,
代謝クリアランス
,
中枢神経系疾患
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Antiviral Agents
,
Blood-Brain Barrier
,
Central Nervous System Diseases
,
Diagnosis, Differential
,
Kidney Failure, Chronic
,
Histamine H2 Antagonists
,
Renal Dialysis
,
Metabolic Clearance Rate
pp.1463-1469
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014021273
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透析患者においては薬剤の代謝が変化し,副作用として中枢神経系障害を生じることがある.薬剤あるいはその代謝物の血中濃度の上昇が原因とされるが,血液脳関門の異常も指摘されている.性格の変化,傾眠,異常行動,痙攣,昏睡など多彩な症候を呈する.これらを生じやすい薬剤として抗生剤(セファロスポリン系,ペニシリン系),抗ウイルス薬(抗ヘルペスウイルス薬,オセルタミビル),H2ブロッカーがある.これらの投与にあたっては厳密に投与方法を検討することと,十分な観察が必要である.治療としては投与を中止することが第一で,重篤な場合,血液浄化療法を検討することもある.
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