透析患者の栄養障害とNSTの可能性
MIA症候群とは?
本田 浩一
1
,
秋澤 忠男
1昭和大学 医学部内科学講座腎臓内科学部門
キーワード:
栄養障害
,
炎症
,
加齢
,
血液透析
,
食事療法
,
腎不全-慢性
,
動脈硬化症
,
酸化ストレス
Keyword:
Arteriosclerosis
,
Aging
,
Diet Therapy
,
Inflammation
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Nutrition Disorders
,
Oxidative Stress
pp.1175-1180
発行日 2013年7月10日
Published Date 2013/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013319019
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透析患者では慢性炎症や栄養障害,動脈硬化の因子により形成される特徴的な病態が出現する.この病態はMIA症候群と呼ばれ,透析患者の死亡率上昇に直結する重要な合併症である.MIA症候群の根幹には慢性炎症が位置するため,慢性炎症の遷延や進展に関与する機序を適切に捉えることが病態の理解のうえで重要である.とくに酸化ストレスとカルボニルストレス,炎症性因子と抗炎症性因子などが複雑に関連しながら慢性炎症を助長させ,さらに摂食や体蛋白合成に関わる因子が栄養障害の進展に影響する.MIA症候群の適切な理解が透析患者の予後向上のうえで重要である.
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