新しいCKD-MBDの考え方-ガイドライン改訂後の対応
移植患者におけるCKD-MBD
藤井 直彦
1
,
奥野 綾子
,
米本 佐代子
,
岸川 英史
,
西村 憲二
,
市川 靖二
1兵庫県立西宮病院 腎疾患総合医療センター
キーワード:
骨疾患-代謝性
,
腎臓移植
,
診療ガイドライン
,
慢性腎臓病
Keyword:
Bone Diseases, Metabolic
,
Kidney Transplantation
,
Practice Guidelines as Topic
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.75-82
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013150683
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近年,慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)は保存期から透析期にかけて脈々と受け継がれている病態として認識されるようになってきたが,移植期での認識はまだまだ十分ではない.移植患者におけるMBDの病態は複雑で,移植直後からドラスティックな変化を伴って現れる.抜本的な治療法がない今,移植後CKD-MBDの半分は透析期のMBD管理によって決定づけられるといっても過言ではない.一方で,移植後ステロイドの長期投与は避け難く,骨代謝への影響も大きいが,効果的な対処法がないことから後回しにされている現状がある.本稿では,ガイドラインに即して,移植前の透析期から移植後に起こる骨代謝まで解説するとともに,臨床に携わる医療者が何に気をつけるべきか再考する.
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