透析骨症revival-その治療の展開
わが国と諸外国のCKD-MBDガイドラインの比較 わが国のガイドラインの特殊性
濱野 高行
1
1大阪大学 大学院医学系研究科腎疾患統合医療学
キーワード:
Beta 2-Microglobulin
,
Calcium
,
血液透析
,
骨疾患-代謝性
,
副甲状腺ホルモン
,
リン
,
Teriparatide
,
診療ガイドライン
,
Cinacalcet
,
慢性腎臓病
,
透析アミロイドーシス
Keyword:
Cinacalcet Hydrochloride
,
Bone Diseases, Metabolic
,
beta 2-Microglobulin
,
Renal Dialysis
,
Parathyroid Hormone
,
Practice Guidelines as Topic
,
Teriparatide
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Calcium
,
Phosphorus
pp.1581-1587
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017084624
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近々公表されるKDIGOのCKD-MBDガイドラインでは,骨塩量計測の意義に再度脚光が当たり,骨生検がなくともハイリスク患者では骨吸収抑制薬の使用を考慮できるようになるなどマイナー改訂がなされる予定である.日本のガイドラインの特徴は,検査値管理に当たって優先順位が明瞭化されている点,iPTHの目標値が諸外国に比し低いこと,アミロイドーシスの記載などに特徴があるといえよう.高いPTHはシナカルセト塩酸塩で管理できるようになった現在,低いPTHに問題が移ってきた.日本のガイドラインではPTHの目標下限値は60pg/mLとされた.しかし厳密にこの正当性を示すには,60未満の患者を60以上になるよう介入すると予後が改善するエビデンスが必要であり,今後の臨床研究が待たれる.
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