特集 大腸癌のスクリーニングとサーベイランスの標準化に向けて─ 新しい知見から
Ⅰ.スクリーニング(5)大腸内視鏡を用いた大腸癌スクリーニングの試み b.青森プロジェクト(Project A):進捗と将来展望
花畑 憲洋
1
,
松田 尚久
2,3
,
斎藤 博
1
,
澤谷 学
4,5
,
三上 達也
5
,
斎藤 豊
3
,
関口 正宇
3
,
松坂 方士
6
,
吉田 茂昭
7
,
福田 眞作
5
1青森県立中央病院消化器内科
2国立がん研究センター中央病院検診センター
3国立がん研究センター中央病院内視鏡科
4国立病院機構弘前病院消化器内科
5弘前大学大学院医学研究科消化器血液内科学講座
6弘前大学医学部附属病院医療情報部
7青森県病院事業管理者
キーワード:
青森プロジェクト
,
大腸がん検診
,
全大腸内視鏡検査
,
便潜血検査
,
大腸癌
Keyword:
青森プロジェクト
,
大腸がん検診
,
全大腸内視鏡検査
,
便潜血検査
,
大腸癌
pp.47-51
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000548
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
大腸癌死亡率が全国でもっとも高い青森県において,その低下を目指すために内視鏡検査を取り入れた新たな大腸がん検診を行った.青森,弘前市に在住する50歳代で5年間大腸がん検診を受けていない人を対象とし,検診法は便潜血検査,全大腸内視鏡検査またはその両方を選択可能とした.対象者は51,541名で9,810名が検診を申し込んだ.便潜血検査のみを選択したのは6,399名,大腸内視鏡単独を選択したのは1,338名,両方の検査を選択した人数は2,073名だった.便潜血検査(単独群+両検査選択群)は505名が陽性となり精検受診率は74.3%で大腸癌(疑いを含む)34名が発見された.全大腸内視鏡検査選択群(全大腸内視鏡単独群+両検査選択群の便潜血陰性者)では24名に大腸癌(疑いを含む)を認めた.本プロジェクト概要を今後の大腸内視鏡検診導入の検討の参考のために紹介する.
Copyright © 2021, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.